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  【被災地ボランティア報告】 復興には長期にわたる支援が必要です

 

 本学では、東日本大震災の被災地でボランティア支援活動を行った学生に対して単位を認める制度を行っております。

 実習科目「ボランティア活動」での追加履修を認め、被災地での現地活動と活動報告を行うことにより、介護施設に行くのと同様に単位認定を行います。また、活動にかかる費用は、大学同窓会の援助を得て負担の軽減を図っております。

 今回は、第1陣として7月8日から18日にかけて被災地での活動を終えた国際文化学科4年 吉崎優子さんにボランティア活動の体験記を寄せてもらいました。

 

 念願だったボランティア活動

 

 この度、大学が東日本大震災ボランティアへのサポート体制を作ってくださったのを機に、念願だった被災地ボランティアに参加しました。あの震災が起きてから、被災地の光景や人々の姿をテレビと新聞で見聞し、何も出来ないもどかしさを感じていました。きっと日本に住む多くの人が被災者を助けに行きたいとの思いを抱いていたと思います。今回は、現地での活動に精通している団体からの協力の下でボランティア活動をしました。 そこでの活動拠点になっている場所は、里山の山村にある保育所です。山村地域は、大自然の中に日本家屋と小さな田園が溶け込んだ北海道にはない素朴で美しい風景でした。山村から被災地に向かっている間、周りの長閑な風景に見とれていると、突然畑に車が放置されている光景が目に入り込み、まるで別世界に入ってたかのような衝撃を受けました。そこから、津波の押し寄せた地域に入ったことに気がつき、山村と被災した地域の落差に非常に大きなショックを受けました。

 最初の2日間は、大槌川に行き、津波で溜まった泥の除去作業とゴミ拾いを行いました。最高気温36度の炎天下で、異臭を放つ大槌川には、数多くのボランティアが作業をしていました。私たちも小まめに休憩を取りながら、一生懸命に作業に取り組みました。

 

 釜石の沿岸部は瓦礫と半壊した建築物が並び、荒廃した一面が広がっていました。中には、海岸から2キロ程押し寄せた痕跡のある住宅街があり、津波の脅威に絶句しました。市街地も、商店街や一般住宅に津波が押し寄せた痕があり、人気がなく、あまり復興は進んでいませんでした。今回の震災で津波は、高さ数メートルの堤防を乗り越えたり、破壊したりするほどの威力を私たちに見せ付けました。人間がどんなに自然災害を防ごうとしても、太刀打ちできません。

 釜石の海を見ると、何事もなかったかのように静寂で、まさか、あの海が大惨事を引き起こしたなんて信じられないほど、とても綺麗な風景でした。今も、海の中には多くの人が眠っており、海上保安部が未だに搜索活動を行なっていました。自然は美しい反面、恐ろしい面を持ちあわせていることを感じました。 

 大槌川での作業の他には、津波の被害にあった住宅の床の解体における軽作業や「青空ひろば」という支援物資の提供と青空喫茶の開催をお手伝いしました。「青空ひろば」には、避難所か仮設住宅で暮らしている方々、買い物の不自由な近所の方が多く来られました。私たちの前で気丈に振舞っていた被災者の中に、車や家など全ての財産を失ったり、避難時の壮絶な体験をお話しした方がいました。被災者の方々は、思い出の詰まった大切な財産や身内を失い、私たちには計り知れない悲しみと苦しみを心の奥底に抱えているように感じました。山村に住む方々も親戚や友人を亡くしたり、震災のショックでトラウマが残っている子供がいたりと釜石市全体が大きな悲しみに包まれているように思いました。ここまでは、釜石市の被災した地域の現状や住民の様子について取り上げましたが、ボランティア活動で感じたのはつらい面だけではありません。

 

 

 

保育所

 活動の拠点となった保育所

看板

吉崎さんが作成した「青空ひろば」の看板

青空ひろば

青空ひろばの様子

 

 釜石の素晴らしさと、またボランティアを行いたいという思い

 

 今回釜石市での活動を通して、東北の良さ、釜石の良さを知りました。保育所の地域は大自然に囲まれており、夜に蛍の光を見に行ったりしました。ある日の作業後には、日本最古の洋式高炉である橋野高炉を見学し、鉄のまち釜石の歴史を学んだこともありました。そして、様々な人との出会いもありました。一緒に参加した学生や社会人の方々は問題意識が高く、意見交換を通して、感じたことを共有しました。私の出会った釜石市の住民はとても素敵な方ばかりで、特に、近所の方からお世話になることが沢山ありました。いつかその方々に

お返しをしたいと思っております。里山のコミュニティは人間社会の原点であることを感じ、生活や社会のあり方について、考えさせられました。

 釜石の方々は皆つらい経験を抱えていますが、悲しんでいるばかりではありません。自分たちが立ち上がれなければと奮起する方もいて、東北の人間のたくましさを感じました。

 釜石市の行政は、復興に向けて立ち上がっています。そんな被災地の復興に向け、長期にわたる力添えが必要であると思います。特に 釜石市と大槌町は、岩手県内の他の被災地と比べて、復興があまり進んでいません。北海道からもっと多くのボランティアが被災地へと駆けつけてくれたらと思います。私自身もまた被災地に足を運びたいです。

今回の釜石での活動は、一生忘れられない体験となりました。北海道に帰ってきてから、釜石市や被災地のことを毎日意識しています。これからも地元にいながら被災地復興に繋がる活動を続けていきたいと思います。

 

(国際文化学科4年 吉崎 優子) 

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  「何かしたい」その心をバックアップ (2011.07.22 苫小牧民報掲載)

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