苫小牧駒澤大学のアイヌ文化研究・教育プラン

――異文化および自然との共生を実現する豊かな未来へ向けて



 

国家的プロジェクト「イオル再生構想」への協力

 「イオル(iwor)」とは、かつてアイヌ民族が暮らした伝統的生活空間を意味するアイヌ語です。
 現在、国土交通省と北海道を中心として、イオルを再生し、アイヌ文化の伝承と研究・教育の拠点を整備する構想が実施されています。その「中核イオル」には、苫小牧駒澤大学に近接する白老町が選定されました。
 苫小牧駒澤大学は、中核イオルに隣接する大学として、教育・研究と文化振興に重要な役割を担うことが期待されています。


 

学外の研究機関との連携


――(財)アイヌ民族博物館と学術・文化事業交流協定を締結
 苫小牧駒澤大学のすぐ近く(自動車で約15分)に、アイヌ文化研究の世界的拠点、(財)アイヌ民族博物館があります。
 平成14年度、苫小牧駒澤大学と(財)アイヌ民族博物館は、先住民族の理解と文化の振興を共通の目的に掲げて、学術・教育における交換・交流協定を締結しました。これにより、各種行事の共催や共同研究の推進、博物館スタッフの非常勤講師としての招聘などが実現しました。
 苫小牧駒澤大学でアイヌ文化を学ぶ学生は、(財)アイヌ民族博物館の専門スタッフの指導を受け、ここに収蔵された数々の貴重なアイヌ民族の伝統文化財に接することができます。


学生・卒業生の幅広い活動をバックアップ


――アイヌの未来と真摯に向き合う若い芽(ペウレ エプイ)を育てる
 苫小牧駒澤大学からはこれまでにアイヌ民族の子弟を含む数多くの卒業生が巣立ちました。
 多くの学生たちが、本学学生主体のサークル「アイヌ文化学生フォーラム」に参加し、アイヌの歴史・文化や未来について真剣に語り合っています。研究所は、こうした学生たちの活動を積極的にバックアップしています。
 その結果、上記のイオル再生構想に学芸員として参加したり、(財)アイヌ民族博物館で学芸員を務めたり、研究者を目指して大学院で研鑽に励んだり、伝承者を目指してアイヌ語・アイヌ文化研究を続けたりと、多くの若い人材を送り出すことに成功し、各方面で活躍しています。
 →卒業生の声

アイヌ文化を体系的に学ぶカリキュラム

 
――平成22年4月より、アイヌ文化教育カリキュラムを大幅に改定・拡充
 これまで本学では、平成16年4月に設置された「北海道地域文化論コース」を中心にアイヌ文化教育を展開してきましたが、平成22年度より、従来のカリキュラムを一新しました。
 平成22年度以降の入学生を対象として、苫小牧駒澤大学国際文化学部は、より総合的かつ実践的にアイヌ学を学ぶことのできるカリキュラム(北海道・アイヌ文化コース)を設置しています。

 このコースでは、研究所と連携しながら、アイヌの言語や文化、歴史と現状、世界の先住民族文化との比較など、アイヌと世界の先住民族についての最新の研究成果を、多角的・専門的に学習することができます。
 また、大学の立地と周囲の自然環境を利用して、植物の採集と加工、伝統的な生活・儀式の再現、アイヌ文化伝承者からの聞き取り、近隣の遺跡発掘現場の見学など、実習・フィールドワークを積極的に導入した、参加型・体験型の教育プランを用意しています。これらによって、本のなかの知識だけでなく、生きたアイヌ文化を肌で体感し、深く理解できる、実践的な教育を展開していきます。
 アイヌ文化を通して自然と交感し、自然のなかに生きる智恵と能力を身に付けた人材を育成することも、目的のひとつです。
 →平成26年度入試要項 請求・問い合わせ


 

「北海道・アイヌ文化コース」設置科目(一例)

アイヌ文化概論
アイヌ語1・2

アイヌ文化論
アイヌ口承文芸論
アイヌ近代文学論
アイヌ史A
アイヌ史B
北海道地方史
北海道地方史特講A(主に近代アイヌ研究史)
北海道地方史特講B(主に北海道マイノリティ史)
北海道文化論
北海道文学論
北方文化論
北東アジア民族史
地域文化論A(日高・胆振の歴史と文化)
地域文化論B(日高・胆振の自然と生態)
地域文化論C(日高・胆振の氷上文化)
アイヌ文化実習A・B (※民具製作やフィールドワーク)

 

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