読書雑感

このコラムは、企業経営者、団体のリーダーなどの方々にご登場をいただき、読書を基本軸に仕事や生活、文化、芸術、経済、哲学、を語って頂くコラムです。池上学院学院長・池上公介さんに続く、第10回目の今回は、現在、成年後見法の周知と啓蒙に力を尽くされている生活設計アドバイザー小沼肇子さんの胸のすくような積極的な生き方をお届けしております。
50才を目前に再度大学の門をたたき、悪戦苦闘をしながらも前向きな考え方と積極的な行動力で、見事なまでの生き方を続けて来られております。
真剣だから力が湧いてくる。真剣だから周りも認めるのです。そうして明日の扉をこじ開けて前進できるのですね。「行学一如」を見事に実践されている小沼さんのシリーズ最終回です。どうぞお楽しみに。

■第10回 <3回シリーズ・その3>
「人生を読む!?」
読めないから面白いのが人生
そして、「読めば」人生が面白くなる!?

生活設計アドバイザー  小沼肇子さん7. 「高齢認知症姉妹改築商法詐欺事件」

 驚愕の5千万円被害・・「成年後見法」登場。
「成年後見法」の講演依頼が増え、方々で、講演するうちに、ますます、この法律を研究したいと思うようになった。昨年発足したばかりの「日本成年後見法学会」に所属して、本格的に勉強を続けることとなった。急増する高齢者のために、権利擁護の視点を加えて、「高齢者虐待防止法」との関連からも、市町村長の申立てを簡単にして、利用の推進をはかる必要性を広く知らせたいと考えるようになってきた。
 そのきっかけは、皆さんご存知の、先頃、富士見市でおこった、認知症の高齢姉妹のリフォ-ム詐欺被害事件である。5千万円ともいわれる被害に、富士見市が競売を差し止め、後見人の選任を急ぎ、迅速に救済にあたったことで、注目を浴びた。
 知られることが少なかった「成年後見法」が、詐欺商法の防御方法の一つとして、初めて?脚光を浴びた瞬間である。私は、平成17年5月28日、明治大学で開かれた、「日本成年後見法学会 第2回学術会議」に出席した。そこでも、この事件を契機として、高齢者保護のために、後見制度の活用を推進しようとの決議がされた。6月3日には、厚生労働省が、市町村長申し立てを後押しするため、これまで、4親等内親族の確認から、2親等でよしとする、画期的な判断をかためた。(読売新聞6月4日朝刊)
 これらの事例や学会の動きが国を動かしたわけだが、制度の認知度を高めるため、私自身も人権擁護委員会などでの発言を続けていきたいと考えている。
 現在、苦し紛れで(?)書いた持論を実現するかたちで、全国唯一の調停委員でつくる、「札幌後見支援の会」の理事として、後見活動にあたっている。この活動については、ぜひ機会を与えて頂き、詳しくお知らせしたいと考えている。

8. 卒業写真

 卒業証書が届いた日、私は、それを携えて家裁の裁判官室を訪れた。家裁のトイレで「どうしたら・・・」と声をかけた私に、「専門の裁判官を紹介しましょう」と言ってくれた女性裁判官、黄色の付箋を山ほど張ってくれた裁判官、その時単に、部屋に居合わせただけの裁判官も加わって、卒業証書と一緒に写真に収まってくれた。卒業式当日には上京出来なかった私の、一生忘れられない、裁判官室での卒業式であった。
 徒手空拳の中年学徒に、さしのべられた何本もの救いの手。何より全国規模で出来た友人の輪!「高齢弱者のために成年後見法の普及を」をモット-に、この感動と感謝の気持ちを、社会にお返ししたいと願っている。

 まさか、こう展開するとは思わなかった。まさしく、人生は読めないから面白い。(本を)「読めばおもしろい」 あなたも読んでみませんか? ・・・・・・・・・・・・・完
2005年6月11日 脱稿

<成年後見法を考える>
生活設計アドバイザ-小沼肇子事務所のホ-ムペ-ジをご覧下さい。
アドレスは http://www.rak3.jp/home/user/0316/


■筆者プロフィール
小沼 肇子( こぬま けいこ )さん [ 生活設計アドバイザ- ]
昭和21年生まれ。 札幌市立旭ケ丘高校卒業。 藤女子短期大学 国文科卒業
中央大学 法学部卒業。 北海道銀行、北海道ロ-ン保証(株)勤務。
北海道新聞「朝の食卓」執筆。 ラジオ・テレビのコメンテ-タ-など。
前北海道文化放送番組審議委員長。

■現在
生活設計アドバイザ-小沼肇子事務所 主宰
生活相談を受付けるかたわら、講演を中心に活動
講演
「小沼肇子の再出発講座」「再学問ノススメ」「成年後見法」
「北海道の 女性たち」「メデイア・リテラシ-」「中高年の生き方」
「あなたも講師になれる」」「家庭生活の知恵」「北海道農業者の魅力」
他多数

■公職
・札幌家庭裁判所家事調停委員 
・人権擁護委員

■現在の関心事
「札幌後見支援の会」理事として、成年後見法の研究と実践に、力を注ぐ。「日本成年後見法学会」所属
健康・生きがいづくりアドバイザ-(厚生労働省外郭団体認定資格)として、中高年の生き方をサポ-ト FM放送でも活動

■趣味
・水彩画。「新道展」10年連続出品
・海外旅行。画材を求めて世界20数カ国を旅行
・写真。二人の孫を写すのが何よりの楽しみ。

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